歯周病 PERIODONTITIS

歯周病について

最初にお伝えします。歯周病は、けして甘く見てはいけません。バイ菌は、神経から溶かすので自覚症状がほとんどないまま症状が進行し、気づいた頃には、重症化してしまいます。悪化すると歯を支える歯槽骨も破壊され、炎症が原因で歯ぐきから出血するようになると、歯を失うことにつながります。さらに、アルツハイマーや糖尿病などの全身疾患につながることも多くあります。「異変に気が付く前」に、定期的なメインテナンスを行いましょう。

効率的かつ簡単な歯周病
治療を行う

歯周病治療といえば、専用の器具を使って、歯石やプラークなどの原因菌を取り除く治療をイメージされる方が多いでしょう。また、酷くなれば「歯肉切除」や「歯周ポケット掻爬(そうは)術」など、痛みを伴う外科的な処置が必要というのが一般的でした。
しかし、当クリニックの歯周病治療では外科的な処置は施しません。患者さんにできる限り負担をかけずに歯周病を改善します。

状況の把握とのバイ菌のコントロールで対応

最適な歯周病治療を行うためには、まず、今現在の患部の状況を客観的に見ていくことが大切です。歯周病の原因はバイ菌ですので、

  • バイ菌の量のコントロール
  • バイ菌の種類のコントロール
  • 身体の治す力(免疫力)を高める

といった治療を、お口の中の状況に合わせて適切に行えば、感染や悪化を抑えることは難しいことではありません。
そこでどのようなバイ菌がいるのかを顕微鏡で確かめ、適した歯みがきや補助的に使う道具、抗生剤などを使うことで、ほとんどの場合は2週間前後で痛みや出血の少ない状況を作ることができます。その後で歯石をとるなどの治療を行うことにより、出血や痛みをほとんど感じずに済むでしょう。

歯周病の治療の前に口腔内を
チェック

治療を始める前に位相差顕微鏡を使えば、口腔内の細菌を簡単にチェックすることができます。位相差顕微鏡とは、生きたままの口腔内の細菌を、患者さん自身が鮮明画像で観察できるものです。
また、パソコンに取り込むことによって、口腔内映像や写真を患者さんに説明することもできます。これにより、治療前の状況が保存できるので、治療してどのように変化したかが分かるほか、定期的に見ていくことで今後どのような状況になるかが予想できるので、症状が出る前に対応することも可能になります。

当クリニックの歯周病治療の
方法

自宅と歯科医院でのケアでバイ菌の量をコントロール

歯周病治療で大切な取り組みの1つに、毎日行う歯みがきです。当クリニックでおすすめしているのは、汚れがよく取れ、バイ菌を減らせる酸化電位水を歯磨き粉として使うことです。強い炎症を起こしやすい方には抗生剤の服用をお願いするケースもあります。
また、歯周病を引き起こすバイ菌は歯ブラシでは届かないところを好むため、歯科医院で取り除くことが必要です。バイ菌の塊(バイオフィルム)は、超音波振動の機械を使って、歯周ポケットからバイオフィルムをはがして浮かせ、酸化電位水やオゾン水で殺菌をしながら洗い流します。

バイ菌の種類のコントロール

口の中には、300~800種類くらいのバイ菌がいるといわれていますが、その中で歯周病の原因となるのは10種類ほどです。さらにその中に、「歯周病に対して特徴的な影響力を持つバイ菌」がいますので、その特徴的な菌を減らせば歯周病の症状は安定します。
善玉菌を増やすサプリメントを使用することで、虫歯や歯周病のバイ菌が増えるのを抑えられ、歯ぐきの健康を維持することができます。

身体の治す力(免疫力)を高める

私たちの身体にはもともと、免疫力と呼ばれる力が備わっています。この力を高めれば、バイ菌に対する抵抗力が強くなったり、骨や歯ぐきが侵されにくくなったり、自然治癒しやすくなったりします。
通常の歯科医院としての治療以外に、東洋医学・西洋医学の両方のアプローチや食事の改善などあらゆる角度からの方法を用いることで、「身体に備わっている力」を高めることができます。
当クリニックで「歯周病治療は簡単に、楽にできる」というのは、患者さんの状態に合わせて、これらの要素を適切に選び合わせて対応するためです。

メインテナンスを「習慣」に

歯周病菌のコントロールは簡単です。定期的にメインテナンスを行うことで、実現できます。当クリニックでは、お子様には「虫歯予防」と「発達サポート」のため、月に一度はご来院をおすすめしています。20歳になる頃には歯周病のリスクが出てきますが、定期的なケアが習慣になっているため、予防がラクです。もちろん、大人になってスタートしても大丈夫です。お口の中の環境を整えるために、定期的なメインテナンスを習慣になさってください。
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